RELEASE

  • 初回限定盤:価格¥4,500+税

  • 通常盤:価格¥3,000+税

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収録曲
01マリッジソング
02 Snow White Girl
03 遠距離恋愛
04 Morning Glory
05 夏の終わり 友達の終わり
06 好きな人がいる人を好きになった(新曲)
07 光
08 ぬくもり
09 Everglow(新曲)
10 スタートボタン
11 エピソード
初回盤限定
2020年新木場STUDIO COASTワンマンライブ
「THE NEST 2020」ディレクターズカット盤収録
<収録内容>
オープニング / Alive / GAME / そんな日々が続いていくこと / Snow White Girl / エピソード / 本当の声で / ぬくもり / Sky Drive / みんなへ / Never End

COMMENT

  • SATORUの卒業が決まって
    色々な事を経て
    この曲達を聴いてみると

    当時“建前”だったかもしれない言葉も
    今は“本音”に変えられたように思います。

    「もう一回聴こうかな」が
    何回も来てもらえるような

    静かでも消えずに
    聴いてくれた人のそばに寄り添い続けられる「余光」にしてもらえたら嬉しいです。

    これは僕ら4人からの
    今のベストアルバムです。

    U

  • 3rd ALBUM「余光」が完成しました!
    今の僕たちの最高傑作になっています!

    僕自身3人が作ってくれる音楽に僕の想いものっかって、その作品がみんなの元に届く瞬間が僕にとっての幸せでした。

    このアルバムもそうですが、3人から届くデモや、制作途中の歌詞を共有してもらったときは毎回どんな作品になるんだろうとワクワクしていました。

    僕はメンバーでもあり、1人のBeemerでもあるので、みんながアルバムを受け取って、きっと僕のように喜んでくれると確信しています。

    SATORU

EVENT

「余光」通常盤(価格:¥3,300(税抜価格¥3,000) 品番:UMCK-1695)を
UNIVERSAL MUSICSTOREにて1枚ご予約につき、
「個別お話会」に1回ご参加いただけます。

詳細は下記よりご覧ください。

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先着購入者特典
  • 各店舗

    「余光」オリジナルポスター(B2サイズ)

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    メガジャケ(24cm×24cm)

Movie

Liner Notes

01マリッジソング(U)
ドラマの書き下ろし。
しかも少女漫画の実写。
前から密かに願っていたことが叶う。
原作を読んでみて何倍も嬉しくなった。

メロディーが出来た時、サビの頭の三音に何の言葉を入れるか悩みそうだなーと思ったら案の定悩んだ。笑
“Oh マリッジ”で良かったと思う。
ドラマを観てそう思えて、救われた。
“幸せも病めるときも”の部分のメロが出てきた時「お〜良い〜天才かも〜幸せ〜。」って
夜中に自分の頭撫でてあげたかった。
やめた。
02 Snow White Girl(MASATO)
Uさんが1コーラス作ってきてくれて聞いたら…サビ部分が、僕が前に作ったデモのまんまだった。という
えー、よく言えば運命的な誕生でした。笑
この曲が日の目を見れて、内心感謝したのは内緒です。
そこから共作としてブラッシュアップ。
ブルーノ・マーズの「ジャスト・ザ・ウェイ・ユー・アー」のようなアップテンポでR&Bポップな曲を
ビートガーデンでやりたいという明確なリファレンスがあったので、
イメージしながらアレンジやメロを派生させていきました。
冬のリリースが決まっていたので、グロッケンなど足して聴くとワクワクするような、冬を思い出すような、1曲に仕上げました。
03 遠距離恋愛(U)
まさとのデモを聴いてメロディーが泣いてる感じがした。ギューっとなる感じ。
多分“僕”と“あなた”は苦しいんだなって思った。

その主人公の二人を俯瞰して描いている自分に途中で違和感が生まれて、

あー会えなくて苦しいの、俺もだ。
って気がついた。

そこからは素直に
Beemerへのラブソング。
こんなに想える人がいることが幸せ。
歌詞、重くてごめん!許せ!
04 Morning Glory(MASATO)
Aメロとサビはもう出来ていてUさんから
Bメロを頼まれて、朝の歌だけど僕は朝が得意ではないんで憂鬱さなんかを出していけたらと思いました。その気怠さと掛け合いなど遊びや疾走感も入れたので、
晴れの日も雨の日も、(僕みたいな)朝が苦手な方も聞いてもらえる一曲になったかと。
05 夏の終わり 友達の終わり(U)
この頃、杏里さんの「思いきりアメリカン」を聴いてた。メロディーの夏っぽさに間違いなく影響を受けていると思う。

カラッと夏楽しい!イエイ!みたいなものじゃなくて、なんか切ないなーっとか、ちょっと思うようにいかないジワっとしてる夏の曲を歌いたかった。

歌詞は実体験が詰まってる。背も小さくて成長が遅かったからか、女の子を女の子として見るのが遅かった。女の子の脚より漫画に興味があったのもほんと。ほんとだって!

この歌いつかもっとおじさんになって
白髪の髭生やして、
肌こんがり焼いて歌いたい。肌鬼弱いけど。
06 好きな人がいる人を好きになった(U)
YouTubeで出会った
“落合渉”さん※以下渉ちゃん
と初めての「共作」。

オファーをしてすぐに渉ちゃんが電話で
「もうタイトル決まってるねん」って言ってくれて今のタイトルに決まった。
そこから俺ならこう思うとか、
俺はそんなに情けなくないとか
夜中に言い合って描き合った。

完成した後に渉ちゃんと、
自分が描いた所の文字数を数え合ってみたら奇跡みたいにぴったり半分ずつだった。笑

「共作」より「競作」のほうが近いかもしれない。でもそれが楽しかった。
渉ちゃんありがと。また彼と描きたい。
07 光(MASATO)
しばらくの期間「上京」というテーマに曲を作る生活をしてて、3曲生まれて最後に出来た曲です。
気持ちは浮き沈みしても、絶対諦めたくない想いをとにかくサビで全部吐き出せるようにサビから完成させました。
一旦コード進行は意識せず鼻歌で作り、
後でリズムを変えたり、コード内にない音を混ぜて違和感を作ったり。
一般的に地声ではずっとしんどい所にい続けるキーなので下げる案も出ましたが、この思いが生んだものだし、苦しいくらいが…丁度いいなと。
この触れない感覚的なものに、これしかないと思えるくらいの歌詞をはめてくれた時はもう…。
4人で過ごしたそれまでの苦楽が報われる気持ちでした。
08 ぬくもり(REI)
いつもはピアノベースで作曲する事が多いけど、ROCK調のメロディーを打ち込みトラックに落とし込んだ作品に仕上げたかったから、制作時は主にギターを使って作曲しました。
だから、DEMOはギターと生ドラムの簡易的なバンドサウンド。リリースした作品とは印象がかなり異なるんだ。「ぬくもり」は前作「光」に続きトラックメーカーUTAさんに僕たちからオファーをさせていただいて一緒に形作っていきました。今思い返してもクリエイティブな環境でたくさん刺激をいただきました。僕らのEDRを是非感じて下さい。
09 Everglow(REI)
最近は歌にフォーカスを当てた作品を主にリリースしている中、四人最後の作品は"原点に戻りたい"と思い、僕ららしくて、でもどこか新しさも感じてもらえるアップソングを作りました。
自粛期間は何かしたくても、何もできなくて、焦りと時間だけが過ぎていく期間でした。そんな中でもBeemerの存在を感じていれることができたから、歌い続けることができました。
誰もが同じ状況に置かれ、この期間辛い経験をしてきたと思います。だからこそ聴いてくれるあなたの心の支えになれば嬉しいです。
10 スタートボタン(MASATO)
リリースされたのは遅かったですが、実はビートガーデンになって、僕が初めて生んだ曲です。
タイアップ映画『光のお父さん』のイメージに合わせて、元々バラードだったものからBPMを上げ作り直しました。
僕自身聞いてきた音楽から受けている影響がどう活かせるか試すように
思いのままに進め、Dメロの転調やその後の再転調、
シンセの旋律、音色など、良い具合にビートガーデンの音楽へと落とし込んでいけたかと思います。
我ながら1人で歌うには難しい曲です。笑
3人のボーカル・ワークを感じていただけたらと。
11 エピソード(SATORU)
自分達のことを書いた曲が出来上がった瞬間、素直に嬉しい気持ちでいっぱいだった。4人で過ごした日々を思い出せる。

あの日あの場所で何をしてたかまで鮮明に。

昔、まだ引っ越し屋の頃に
Uさんからリリースされる前のデモをもらって、ずっとずっと聴いてたあの頃の様に
卒業しても、この曲を聴き続けたいと思います。

Official Interview

陽が沈んでもなお消えずに残っている光——THE BEAT GARDENがニューアルバムのタイトルに掲げた言葉にはそうした意味があるのだという。8月4日、2年5ヵ月ぶりにリリースされるオリジナル3rdアルバム『余光』。すでにアナウンスされている通り、8月10日をもってDJのSATORUが脱退、現在の4人体制としては最後の作品となる今作は、そのタイトルのようにまさしくいつまでも消えない余韻を聴き手の心の奥深くに残すことだろう。そして、その余韻は必ずや、次の音楽となって私たちの世界に朗々と響き渡るはず。そう確信させてくれる作品でもある。ライブに足を運ぶことや会いたい人に会えるということを無邪気に当たり前だと思えていたあの頃も、未だ収束が見えないコロナ禍の今も、ただひたすらに誠実に音楽と向き合い続けてきたTHE BEAT GARDENの、かけがえのない日々の記録。アルバムとなって新たに浮かび上がる楽曲たちの豊かな表情にも注目してほしい。本インタビューでは4人が今作に込めた想いはもちろん最新曲となる新曲2曲についてもたっぷりと、また、今年で結成9周年、メジャーデビュー5周年を迎える彼らの現在地とこれからのこともじっくりと聞いた。まずはファイナル目前のツアー“The Beat Garden one man live tour 2021「Afterglow」”の手応えから語ってもらおう。
——まずはツアー“Afterglow tour 2021”について聞かせてください。2020年1月の東京・新木場STUDIO COAST以来、1年4ヵ月ぶりの有観客ワンマンということで、やはり初日は緊張されたのではないですか。
U:初日は結構ヤバかったよね。ライブが始まるまで、どんなステージになるのか想像しかできないじゃないですか。なので、とにかく初日は4人とも緊張を隠しながらステージに上がったんですよ。もう「行くしかない!」っていう。でも最初にシャウトをしたときにBeemerのみんながバーッと拍手でリアクションを返してくれて、「あ、大丈夫かも!」って思えて。おかげで初日からもう楽しかったです。僕ら自身、久しぶりにアドレナリンが放出される感じを味わいましたね。
MASATO:僕もめちゃくちゃ楽しかったです。やっぱり目の前にお客さんがいてくれるのとそうでないのとではこんなにも違うんだなって思いました。1年半近くもの期間、ずっと待っててくれたんだなって心から実感しましたし、会えなかった期間を埋めていくこの時間っていうのはすごく特別なものだなって。もちろん配信ライブは配信ライブで、一切ライブができないところからできるようになった喜びとか、Beemerのみんながリアルタイムで送ってくれるコメントとかも本当にうれしかったですし、それがあったからこそ今回のツアーに繋げられたとも思ってるんですけど。
——今回のツアーは全会場で1日2回公演を行なわれていますが、体力的にはどうなんでしょう。
U:思っていたより大丈夫ですね。コロナ対策でBeemerのみんなはライブ中、歓声を上げたり一緒に歌ったりできないので、僕らとしてもあんまり煽れないんですよ。とはいえ、うっかり「歌え!」とか時々言っちゃったりするんですけど(笑)。そういうのもあって、あんまり叫んだりしないからか、1部が終わってからも喉の調子を保ったまま2部に行くことができていて。だからって体力温存しているわけでは全然なくて、むしろ毎回全力を出し切ってますからね。叫んだり煽ったりしないぶん、しっかり歌を届けて、しっかり聴いてもらうっていう、それは今まで以上にできている気がしますね。MCを含め、すごく大切に手渡せている感覚があるので。
REI:2公演目があるからと言って1公演目で手を抜くようなことは絶対したくないですから。その日その回にしか会えないBeemerもたくさんいますし、SATORUさんの脱退のこととかホントいろんな想いを抱えてきてくれていると思うんですよね。僕らも伝えたいことはいっぱいありますし、だからこそ1公演1公演、全力でやりたい。そういう意味では体力的にしんどいというより、心が毎回、激しく動いているのは感じますね。もちろんいい意味で毎回毎回、熱いライブができてるのを実感しているというか。
SATORU:どの公演もファイナルだと思って毎回やっています。
——気合いも入るでしょうね。
SATORU:どうだろう? 気合い、入ってるんですかね?
U:「よっしゃあっ!!!!」っていうガチガチな感じはこの1年半でほどけました。この1年半、めちゃくちゃ曲作りに専念して、そこで生まれた曲たちを持って、ずっと繋がってくれてたみんなに会えるというだけでもう満点だなっていう気持ちもありますし、それこそ力んだり焦ってやってもしょうがないっていうことを良くも悪くもたくさん感じた1年半でもあったので、今はそのままスーッと入っていけてる気がするんですよ。力んでいないからこそ自分も思ってなかったような本音がステージ上で出てきたりとか、ありのままの自分でライブをしている感覚がありますね。
——そうしたなか。ついに2年5ヵ月ぶりとなるニューアルバム『余光』がリリースされます。「Snow White Girl」以来、久々のCDリリースであり、現在の4人体制では最後のアルバムということもあって、みなさんにとってもかなり思い入れの深い作品になったのではないでしょうか。
SATORU:アルバムをリリースできること自体がまずうれしいです。コロナ禍という状況を考えたら、もしかしたらこのタイミングではリリースできない可能性もあったと思いますし。でも、この会えない期間中もBeemerのみんながずっと僕らを音楽に繋ぎ止めてくれて。ホントみんながいてくれたからこそリリースできるアルバムだと思うんです。そういう意味ではBeemerの想いもたくさん乗ったアルバムなんですよね。幸せだなってすごく感じます。
U:コロナ禍のなかで僕らが折れずに曲をずっと作り続けてこられたのは、いつ会えるかわからない状況にも関わらずみんなが次の曲を楽しみにしてくれているっていう、その気持ちがチーム全体に伝わってきたからで。なんとしてでも新曲を届けようって配信という形でのリリースが実現して、そこから今回のアルバムに繋がっていって……だからBeemerへの「ありがとう」はすごくありますね。
MASATO:僕、考えが古いかもしれないんですけど最初はちょっと寂しかったんですよ、デジタル配信が。どうしてもCDで育った世代なので、形にできないことが少し寂しく感じてしまって。でも今になって振り返ると、コロナ禍で会えなくなってしまった時間、みんなとの絆を繋いでくれたのは配信だからこそリリースできたこの楽曲たちなんですよね。その曲たちをこうしてアルバムとして世に出せるのもうれしいですし、それこそ制作中、歌詞カードとか、そこに載せる写真とか、やっぱりいいなってワクワクしながら作っていったんですよ。さらに今回、初回限定盤には新木場STUDIO COASTのライブDVDも付くんですけど、いろんな事情で来られなかった人たちや、まだ僕たちのライブを観たことがない人たちに向けて、僕らのライブも一緒に届けられるっていうのはすごくうれしくて。配信の良さももちろん知ったうえで、改めてCD化できる喜びを噛み締めてます。
——パッケージとして形になる喜びはまた格別ですよね。ちなみに今作についてオフィシャルHPでUさんが“ベストアルバム”という表現をされていましたが、それはどういった意味合いで?
U:オリジナル3rdアルバムではありつつ“ベストアルバム”っていう言い方をさせてもらったのは……今回、どの曲を収録するか、すごく悩んだところではあったんですよ。コロナ禍前の楽曲とコロナ禍以降の楽曲のバランスとか、結構難しいなと思っていて。コロナ禍以降、僕はすごく進化できた気がしてるんですね。トラックにしても歌との向き合い方にしてもそうだし、新しい出会いもありましたし。歌詞に関しても僕的にはどんどん無駄が剥がれていった感覚があるんですよ。ここ一連の楽曲ではより素直になった感じがあって。一方でコロナ禍になる前の曲たちって、自分のなかに重たい感情がない頃、純粋にみんなに会えてうれしいって無邪気でいられた頃のものだから、ある意味、気持ちに余裕があるから逆に難しい言い回しをしたい自分がいたりして。でも、それはそれでTHE BEAT GARDENらしさだし、そういうのも全部ひっくるめてのアルバムなので“ベスト”だなって。
——REIさんはいかがですか。
REI:少し前にマスタリングを終えて、その夜に音源が届いたんですよ。ツアー期間でもあったので平日の時間があるときにじっくり聴きたいなと思っていて。で、ある日、家のスピーカーで全曲、通して聴いたんです。聴きながら「ああ、〈Snow White Girl〉のタイミングまではBeemerに会えてたのか」とか「〈光〉からデジタルシングルになったんだよな」とか、1曲1曲、すごく振り返ることが多くて。この4人で最後のアルバムなんだなっていう気持ちにもやっぱりなりましたし。だけどSATORUさんがいたときも、そのあとも、THE BEAT GARDENは変わらないし、このアルバムには色褪せない4人がずっといるんだろうなってそのときにすごく感じたんですよね。だからUさんが“ベストアルバム”っていうのもすごくしっくりくるんですよ。
——それにしたってラストが「エピソード」ってちょっとズルくないですか。まんまと涙腺崩壊ですよ。
一同:あははははははは!
U:やりすぎかなって思ったんですけどね(笑)。何を入れたいかってメンバーのグループLINEで話していたんですけど、「エピソード」は4人とも候補に入れていたので、これは決まりだな、と。でも入れるならラストしかなかったよね。
MASATO:そうですね、満場一致でラストでした。
——たしかに5〜6曲目あたりだと、どういうテンションで聴けばいいのかわからなくなりそう(笑)。
U:そう、そのあとが入ってこない感じになるでしょ?(笑) あと、この先もTHE BEAT GARDENは続いていくという意味でもこの曲を入れたかったんですよ。4人の思い出を如実に書いたのはこの曲だけですし、今後3人になったときにこれを歌っていいのだろうかっていう迷いも自分たちのなかにあったんですけど、でもグループLINEで話したときにみんながこの曲を挙げたということは、これからも歌っていきたいってことだと思うので、その意思表示としても。ただ、今はまだSATORUがいてくれているので、実際にそのときが来たらどういう気持ちになるのかわからないですけどね。でも純粋にこの曲に入っていてほしかったんだと思います。ないと寂しいって、きっとみんな思ったんじゃないかな。
——今回収録された2曲の新曲も非常にいいですよね。ちゃんと次を見据えていることがしっかり伝わってくる、新しさと心意気を感じる2曲でした。Uさん、MASATOさんが作曲クレジットされている「好きな人がいる人を好きになった」では冒頭からジャズ風のピアノがフィーチャーされたとても大人っぽいサウンドアプローチにまず驚かされて。
U:ライブでもすでに披露しているんですけど、みなさん、びっくりしてくれますね。「意外とジャズ!」みたいな(笑)。で、サビはブワーッとドラムンベース、みたいな(笑)。僕らも歌っていて楽しいです。
——そもそもはいつ頃作られたんでしょう。
MASATO:たしか「遠距離恋愛」の頃か、それより少し前にはデモができていましたね。ワンコーラス全部、メロディは僕が作っていて、一応は形になっていたんですけど、なんだかちょっと退屈で。何かしらの技とかで刺激を加えようとしていたんですけど、上手くいかなかったんですね。それでUさんに「ヴァースの部分を全部取っ払うので、何か化学反応を起こしてください」ってお願いしたんです。
U:MASATOからメロディ、たしかにヴァースは迷ってるというか、いろいろやりたくなっちゃって収拾つかなくなってる感じだったんですよ。逆にサビはしっかりしていたのでそのまま使うことにして、ヴァースはR&Bなテイストとか、そういう自分のバックボーンも滲ませつつ、シンプルに今までにないTHE BEAT GARDENの大人な部分を出せたらいいなと思いながら作っていったんです。で、本格的にアルバム制作に入ったときに、もうひとつフックがほしくなったので「マリッジソング」でもボーカルディレクションをしてもらったシンガーソングライターの落合渉くんに作詞の共作をオファーをしたんです。そしたら即答で「やるっしょ!」って(笑)。
MASATO:渉ちゃんが参加してくれたおかげもあって歌詞的にもかなり毒づいた曲になってくれて。あのときに欲しかった刺激が加わって、僕もホントすっきりしました。
——たしかUさんが「マリッジソング」の歌詞を書いているときに、気分転換で観たYouTubeで落合さんの歌を聴いたことをきっかけに親交が生まれたんですよね。
U:めちゃくちゃ仲いいんですよ。今もよくやり取りしてるんですけど「俺の彼女なのかな?」って思うくらい、全然LINEを切らないんです(笑)。そろそろこのやり取りも終わりだなと思って放置してたら「既読無視、やめろや」ってまたメッセージが来ますからね。そのぶんオファーはしやすかったですけど(笑)。
——歌詞はどんなふうに共作していったんですか。
U:渉ちゃんの色を出してほしかったので、メロディを渡して「ラブソングだったらもう渉ちゃんの好きに書いてもらっていいよ」って伝えたんです。彼のラブソングが僕にとっての入口なので、ここはラブソングでいきたいなと思って。そしたら“好きな人がいる人を好きになった”っていうフレーズがすぐに返ってきたんです。渉ちゃんって身近な出来事を切り取るのが上手なんですよ。このフレーズもさすがだなと思って。ただ、これも渉ちゃんのいいところなんですけど、歌詞を読んだときにすごくストレートだったんですよね。なので「僕はそんなにまっすぐな人間じゃないので」ってLINEを返して、要所要所で僕が角度を変えて書かせてもらって。“よりによって僕の友達に いやもう(元)友達か”とか“「付き合ってもすぐ別れるだろ」はい 負け犬の遠吠えです”とかは僕が書いているんです。
——つまり屈折した部分はUさんが(笑)。
U:そうそう(笑)。僕は歌の最後、サビの最後のほうで答えを言うクセがあるんですよね。逆に渉ちゃんはサビのアタマの部分とかAメロの導入部分なので、曲としてわかりやすいんです。どアタマの“こっちの気持ち何も知らずに「私好きな人ができた」”とか、サビの最初の“好きな人がいる人を好きになった”とか、聴く人がスッと理解しやすい言葉を渉ちゃんが書いてくれたので、僕は思い切りひねくれることができたっていう。
——片想いソングはUさんの十八番だと勝手に思っているんですが、これはかなりダークモードに振り切りましたね。
SATORU:でも意外と僕は共感っていうか……。
U:SATORUもちょっと歪んでるもんね(笑)。
SATORU:そう、僕はこの曲でいろいろ感じちゃうタイプで(笑)。基本的に歪んじゃってるので「この感じ、わかるな」っていうところがわりとあるんです。でもこれ、すごくライブ映えする曲んですよ。音源でじっくり聴くのもいいんですけど、ライブだといい意味で華やかになるので、その感じも楽しんでもらいたいですね。
——もうひとつの新曲「Everglow」はダンサブルなサウンドがTHE BEAT GARDENの原点をも彷彿させるような1曲で。こちらはREIさんとUさんが作曲にクレジットされていますが、どんなふうに作られたのでしょうか。
REI:これは僕がメロディから作りました。ピアノを弾きながらメロディをまず作っていって、そこからデモトラックを作って。トラックだけで言うと、イギリスのハウスグループでロンドンノイズ(LDN Noise)っていう2人組のプロデューサーチームがいて、僕はその人たちの音楽をよく聴いているんですけど、メロディアスな部分とトラックとの融合がすごく上手いんですよね。この「Everglow」のメロディが出来上がったときにハウスのリズムが合うなと思ったのと、そのときに聴いていたロンドンノイズのイメージがパーッと浮かんできたので、そのへんをちょっと意識しながらデモを作ってみたんです。僕たちの原点も振り返ってもらいつつ、どこか新しさも感じてもらえるような作品にしたくて。
——シンセベースを随所に効かせたディスコティックなグルーブ感も気持ちいいですよね。ライブにもかなりハマりそうです。
U:そうなんですよ、思っていた以上によかったですね。この横ノリな感じはコロナ禍のライブにもぴったりだなって。客席でジャンプとかできないけど横に揺れることはできるから、Beemerも気に入ってくれているみたいで。
——一方で歌詞にはコロナ禍の今でなければ書けないリアルタイムなメッセージが込められています。一人の力ではどうにもできないような状況下にあって、それでも未来を信じて前を向こうと、綺麗事じゃない等身大で綴られた言葉にとても励まされるのですが、やはりこれは書いておかなければならない、と?
U:まさにそう思って書いた歌詞ですね。この曲を作ったのが、ちょうど有観客でライブができるかもしれないっていうのが決まり始めた頃なんです。順番で言うといちばん最近の曲で。デジタル配信でいろいろ楽曲を届けさせてもらってきましたけど、今のこのコロナ禍の心境っていうのは少しでもみんなに会える兆しがないと言葉にしづらいんだなって、この曲を書いているときに思ったんですよ。今の苦しさから目を逸らせるような何か、前向きでいられるような何かがないと、どんなことを言われても前を向けないだろうなって思うぐらい、コロナ禍の間にいろんなものを見つめすぎていて。だからライブができるかもってなったときに「今の心境をここで書いておかないと」って思ったんです。
——たしかに外出も憚られるなかで“飛び出せ”“Don't be afraid(怖がらないで)”と言われても、そんなの無理って思ってしまうかもしれない。会える兆しが見えてきたからこそ“叫び合おうか”というフレーズに聴き手も気持ちをリンクさせられるのでしょうし。
U:そうなんですよね。それでも、これを書いているときは「どれぐらいライブに満足してもらえるんだろう」とか「“今まで思っていたようなライブじゃない”って言われちゃうのかな」とか正直不安もたくさんあって。「THE BEAT GARDEN、なんか違うかも」って思われたらどうしよう、みたいな。でも、たとえ握手会がなくなっても、それでも手を離さないでくれた人たちだからこそ、もう一回、手を繋げるところまで一緒に行きたいって思ったんですよね。なので“もう一回、会うこと”がゴールじゃなくて、会えたところからもう一度、未来を目指すことができるような、そう願うような歌詞を書きました。
——REIさんのラップも聴きどころですね。
REI:ありがとうございます。メンバーのみんなが「ラップ、すごくいいよ」って言ってくれたので入れさせてもらいました。昔の自分たちと、それを経て今に至る自分たちの新しさみたいなところも感じてもらえたらいいなと思って。
U:実は最初、ラップをやってくれなかったんですよ、REI。もうずーっと「イヤだ」って言われていて。
REI:別にイヤというわけじゃないんですけど……より歌に興味を持ったんですよね、僕は。歌でしっかり届けたいっていう気持ちが強くなったので、ラップは一旦、お休みしとこうっていう。
U:この曲はソウくん(Soma Genda/源田爽馬)にアレンジをお願いしたんですけど、ソウくんも今までのTHE BEAT GARDENの歴史を初期から知っているじゃないですか。なので4人でREIを説得したっていう(笑)。それでこのラップが実現したんです。
REI:しかも一発録りなんです、このフロウ。「とりあえず入れてみれば?」みたいなノリでスタジオで一回だけ録ったら、ソウくんも「いいじゃん!」って言ってくれて。
U:でもREIは納得いってなかったんでしょ?
REI:ホントとりあえずっていう感じだったから「え、入れるの?」みたいな(笑)。でも4人に説得されるうちに「たしかに原点に返れるし、そういうのも含めて意味合いとしていいかな」って思えるようになったんですけど。
U:今はライブでノリノリでやってます(笑)。
——武器がひとつ復活したという感じでしょうか。
REI:はい。いろんな表現があっていいんだなって、この曲を作ってそう思えたので。
——新曲2曲と、これまでリリースされていなかった「Morning Glory」の3曲が収録されることでアルバムとしての厚みもすごく出ましたよね。ラブソング5曲、メッセージ性のある5曲、そしてTHE BEAT GARDENの大切な足跡とも言える「エピソード」がラストを飾るというバランス的にもとてもいい作品になったなって。
U:すごくいいと思います! ライブを意識したインディーズ時代の『WILL』や『Air』、デビューアルバムの『I'm』、次にファンの人との絆を表現したかった『メッセージ』を経て、今はチームとチームとしても一体感がありますし、トラックと歌詞とメロディとのバランス感覚とかに関しても前のハードルを越えられる自信がついて、それこそ「好きな人がいる人を好きになった」や「Everglow」っていう新曲が生まれて。まさに今のベストというか、今やれることは全部やったし、それをちゃんとライブで表現できる自分たちにもなれて。まさに等身大であり、自然体という感じがしますね。
——アルバムタイトルを『余光』に決めた経緯も教えていただけますか。“余光”って普段の会話などにはあまり出てこない言葉ですよね。
U:コロナ禍の期間ってすごく真っ暗で、そのなかでみんなが一個の光を目指してるような感覚があって。光ってなんなんだろう、どんな光があるんだろうって検索してみたのが最初ですね。“光”をキーワードに本のタイトルを調べてみたり、いろいろしていったら“光を表わす言葉一覧”みたいなページがあって、“余光”という言葉が目に入ったんです。意味を調べたら“陽が沈んでも消えない光”っていう、僕らにぴったりのことが書いてあって。ただ、そのときはツアータイトルを探していたので、漢字はちょっと合わないんじゃない?っていう話になったんですよね。だったら英語で同じ意味の“Afterglow”にしようということになって。
——それでアルバムタイトルのほうは漢字で行こう、と?
U:実は僕、アルバムタイトルにこの言葉がなると思ってなかったんですよ。でもレコード会社のスタッフの方やマネージャーさんも含めてみんなで話し合ったときに「“余光”、かっこいいと思う」って言ってもらえたので、付けさせてもらったんです。僕のなかでは“余”=“四”だなって勝手に思ってたりもするんですけどね、“4人の光”っていう。
一同:あ〜……。
U:あれ? あんまり反応ないな(笑)。
MASATO:いや、その話は今初めて聞いたので(笑)。
U:アルバムジャケットに描かれている4本の線も、僕のなかでは4人の絆を表わしているんだなって思っていて。どの線が誰かっていうのもちゃんとあるんですよ、言わないですけど。そうやってみんなにもいろいろ想像してもらえたらうれしいです。
——“陽が沈んでも消えない光”はいつか“昇る光”になるんでしょうね。
U:そうなれるように頑張っていきたいです。SATORUにも、Beemerのみんなにも、まだ僕らを知らない人の目にも、ちゃんと届くようにもっともっと高く昇っていきたいと思っているので。
——さて、7月27日にはメジャーデビュー5周年の、8月1日にはグループ結成9周年の節目を迎えるTHE BEAT GARDENですが。
U:うわ、そうだ! 長いな〜! 結成9年はさすがに長いと思っちゃう。
——コロナ禍という想定外の事態ではありますが、今、ご自身がいる場所を、当時思い描いていたものと比べてみて何か思うところはありますか。
U:『メッセージ』以前はこんなはずじゃなかったって思っている自分たちがいたんですよ。でも徐々に、全国各地にTHE BEAT GARDENを大好きな人たちがいてくれることをリリースイベントとかで気づき始めたんです。ボーンと飛び級するんじゃなく、自分たちを大好きな人が少しずつ増えていくことが僕らにとっての“売れる”ということなのかもしれないなって思えるようになってきたタイミングでのコロナ禍で。いろいろ不安にもなったし、その期間中にいろんな人に引き離されたり追い抜かれたりしたけど、それでも離れないでいてくれた人たちがいて。その人たちを大事にしながら曲をひたすら作っていたら「マリッジソング」や「遠距離恋愛」のような自分たち自身が可能性を感じる曲たちを生み出せたのもたしかな事実なんですよね。もちろん売れていかないとグループが死んでしまうということも目の当たりにしたし、それについてはさらなるヒット曲を目指していきたいと思ってます。今はまだ遠くにいる人たちを目がけながら、でも近くにいてくれる人たちからは絶対に目を離さないっていう、両方を目指していける態勢がようやく整った感じがしているので。
——まさしく、ここから。
U:あと2年早く整っていたらSATORUを卒業させずにいられたかもしれないっていう、その悔しさは拭えないですけどね。だからこそ今話したことは必ずやり遂げて、SATORUが自慢できるTHE BEAT GARDENになって、友達としてSATORUを迎えに行きたい。この“絶対叶えたい”っていう想いはSATORUがくれた置き土産だと思っているので、何がなんでもやってやりたいな、と。
——MASATOさんは?
MASATO:正直に言えば上京当時に思い描いていた9年目ではないです。でも、そのときそのときを全力でやってきたからこその形が今だし、この4人じゃなかったら『余光』というアルバムにも、こんなに大切に想える曲たちにも出会えてないと思うんですよね。だから、これからはこの4人でいられた9年間を大切にしつつ、「俺はここにいたんだぜ」ってSATORUも胸を張れるように歌い続けていきたいなって。
REI:さっき“メジャーデビュー5年”“結成9年”っていう数字が出たときに僕、これだけの期間、家族でもないのに一緒に歩めてるって普通じゃないな、すごいことだなって改めて思ったんですよ。いろいろあったけど、それも含めてやっぱりTHE BEAT GARDENだし、だからこそSATORUさんが抜けたあともちゃんと前に進んでいきたいと思いますね。
——SATORUさんは今、どんな心境ですか。
SATORU:そもそも音楽をやったことがないヤツがメジャーデビューしてること自体、違和感というか、今でも僕、ふと「すごいことなんだな」って考えるんですよ。だからTHE BEAT GARDENに入ってからはもう毎日、必死で。いろんなところで悔しい想いもしてきましたけど、それも全部いい経験だったんだなって今となっては思いますね。売れることも大事ですけど、それだけがすべてじゃないというか……今この場所にいるのも必然だと思いますし、僕が抜けて近い将来、いろんな人がTHE BEAT GARDENを知ることになると思うので、それがすごく楽しみで。
——SATORUさんの場所からしか見えない3人の姿も絶対あったと思いますし、SATORUさんに背中を預けることができたからこそ歩めた道でもあったでしょうし。そういったすべてがこの作品に凝縮されているんでしょうね。
U:SATORUがいなかったら今のTHE BEAT GARDENはないですから。これからもSATORUと一緒に作ったTHE BEAT GARDENとしてありのままで全力で進んでいくので、みんなには僕たちを信じてついてきてもらえたらうれしいです。